本阿弥切・巻子本(古今和歌集巻第十四 恋歌四)見返し部分拡大 写真をクリックすると拡大画面になります
青グレー・瓜唐草具引剥奪唐紙料紙第一紙部分 昭和初期模本
瓜唐草(うりからくさ)別名;相生唐草(あいおいからくさ) 見返し料紙 |
具剥奪唐紙 『瓜唐草』 巻子本 本阿弥切 古今和歌集巻第十四 恋歌四 解説及び 使用字母へ |
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具剥奪唐紙『瓜唐草(相生唐草)』(元は具引唐紙が経年使用により部分剥落したもので、具引剥奪唐紙ともいう。) 歌番号は元永本古今和歌集での通し番号(歌の一部が異なっている場合も同じ番号で記載) ( )内の歌番号は小松茂美氏監修「本阿弥切古今集」(二玄社発行)の通し番号(類推) かな 使用字母 解釈(現代語訳)へ
683 陸奥の 浅香の沼の 花勝見 みるみる人に こひやわたらむ 「かつ」を抜かしてしまい「みる」の繰返しか。「ひ」か「し」か判別しがたし。 陸奥の 浅香の沼の 花勝見 かつみる人の こひしきやなそ。(元永本古今和歌集) 陸奥の 浅香の沼の 花勝見 かつみる人に こひやわたらむ。(公任本古今和歌集) 現代語訳 解釈 解説及び使用字母へ |
解説右側は 使用字母 「爾」は「尓」とすることもあり。 「禮」は「礼」とすることもあり。 「與」は「与」とすることもあり。 うつせみ 現人 この世に存在する人。現世。 現臣(うつしおみ) の転じたもの 空蝉は当て字 蝉は地上に出て7日の命、儚い例えに充てられたもの。 ページ ![]() |
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紀貫之;平安時代前期の歌人で歌学者でもあり、三十六歌仙の一人でもある。歌風は理知的で修辞技巧を駆使した、繊細優美な古今調を代表している。醍醐・朱雀両天皇に仕え、御書所預から土佐守を経て従四位下木工権頭に至る。紀友則らと共に古今和歌集を撰進する。家集に「貫之集」の他、「古今和歌集仮名序」、「大堰川行幸和歌序」、「土佐日記」、「新撰和歌(撰)」などがある。生年868年~没年945年頃 石上;奈良県の大和の地名で、ここに布留という地があることから地名の「布留」に掛る。又同音の「降る」や「旧る」等にも掛かる。元官幣大社の石上神宮(布留社)がある。 いそのかみでら 石上寺;奈良県天理市にあった古寺で二説がある。一方は石上にあった在原寺で、もとは在原業平の邸宅で、在原山光明寺と称された寺を指すと云われる。他方は布留にあって良因寺・良峰寺・今宵薬師と称して、僧正遍昭・素性らが住んでいた処と云われる。歌枕。 ふる;「布留」と「触る」との掛詞。布留は石上神宮の有る奈良県天理市布留の地名。「触る」は出会う。関係する。の意。 ページ ![]() |
「かつ」を抜かしてしまい「みる」の繰返しか。「ひ」か「し」か判別しがたし。 石上;枕詞。「布留」に掛る。 中道;二人の中に通う道。特に男女の仲。 ふるのやしろ 布留社 ![]() |
見返し料紙 |
巻子本 本阿弥切 古今和歌集巻第十四 恋歌四 見返し料紙 |
表紙 巻子本 本阿弥切(古今和歌集巻第十四) 昭和初期模本 |
巻子本 本阿弥切 古今和歌集巻第十四 恋歌四 表紙 花菱紋に銀泥描き |
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