三十六人集 貫之集 上 砂浜手描き・疎草 清書用臨書用紙 (半懐紙) 戻る 『三十六人集』 粘葉本 一覧へ



砂浜手書ボカシ 銀大切箔金銀砂子振り 花鳥折枝銀草色袷型打

写真は半懐紙の為、臨書手本よりも一回り大きくなっております。


三十六人集 砂浜手書き 左下草型 部分   三十六人集 砂浜手書き 臨書手本
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 左下側花鳥折枝銀草色袷型打部分拡大
緑の草型の合間に燻銀の草型が施してあるのですが、反射光が散乱してうまく映っておりません。
 


 三十六人集 砂浜手書き 右中央草型
砂浜手描き
(洲浜)部分


 右側中央花鳥折枝銀草色袷型打部分拡大
右下の灰色の草型は燻銀です。
 


貫之集下 臨書手本

貫之集 上 三十六人集 砂浜手書き 書手本   
 砂浜手描き (洲浜) 書手本 第十七紙 縦6寸7分、横1尺5分5厘

歌番号は貫之集での通し番号                   青色文字は使用字母

   馬にのれる女旅行

212

 いへちには いつしか行むと おもひしを、ひ
 ひごろしぶれば ちかづきにけり 

   月よに女の家にをとこいたり
   てすのこにゐてものいはせた
   り
213
 山のはに いりなむとおもふ 月みつつ、われ
 はとなから あらむとやする

   をむなかへし

214
 ひさかたの つきのたよりに くる人は、いた
 らぬところ あらしとぞおもふ

   網代に紅葉ちりておつる所
215
 二度や もみぢばはちる 今日みれば
 あしろきにこそ おちいでにけれ

   承平六年右大臣殿御障子お
   やこすみたまふなり、へだてな
   るゑに松竹鶴かける所
216
 おなしいろの 松とたけとは たらちね
 (の、おやこひさしき ためしなりけり)



   馬爾乃禮留女旅行
212
 以部知爾波 以川之可行武止 於毛比之遠、比
 己呂之不禮者 知可川支爾个利

    月與爾女乃家爾
遠止己以多利
    転須乃己爾為天毛乃以者世多
    理
213
 山能者爾 以利奈无止於毛不 月美川々、王禮
 者止奈可
良 安良无止也春留


    遠武奈可部之
214
 悲左可太乃 川支乃多與利爾 久留人者、以多
 良奴止己呂 安良之止所於毛不

    網代爾紅葉知利天於川留所

215
 二度也 毛美知波々知留 今日美禮者
 安之呂支二己曾 於知意天爾个禮

   承平六年右大臣殿御障子
    也己寸美多末不奈利部多天奈
    留恵爾松竹鶴可个留所
216
 於奈之以呂能 松止多个止波多 良知年
 (農、於也己比左之支 太女之奈利里)


「禮」は「」とすることも。
「爾」は「尓」とすることも。
「个」は「介」とすることも。
「與」は「与」とすることも。
( )は次項にあり。

あしろ
網代;冬、川の瀬に竹や木を編んだものを網を引く形に立てて、その端に簾を当て、魚を捕るのに用いる物。またその編んだ網状のもの。及びその場所の事も言う。

すはま

洲浜;洲浜の形にかたどった台。これに岩木・花鳥・瑞祥の物などの盆景を設けたもので、饗宴の飾り物。後に正月の蓬莱、婚姻儀式の島台として肴を盛るのに用いた。


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