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伝統技術が培った本物の料紙がご覧になれます。溪雨資料館

電話でのお問い合わせはTEL.086-943-8727

〒704-8112 岡山市東区西大寺上二丁目8ー31

展示内容program〜

古筆臨書用紙

三十六人集臨書 赤人集

奈良時代から鎌倉時代にかけて書かれた優れた筆跡として残っている物で、主に能筆家の手による物が多いとされています。古今和歌集、和漢朗詠集、万葉集等の歌を書写した物が多く、当時の世相を反映する点に於いても大変貴重な資料です。この頃には、手鑑による手習いが嗜みとして持て囃され、公家、武家の間では挙って調度品としての手鑑が制作されていました。しかも嫁入り道具の必需品でも在ったと言われており、中でも平安時代には、料紙に凝った物が多く、色彩、施し等優美な王朝様式を取り入れたものも多くが残されています。
これら古筆のうち、主だった27種類を出来るだけ原本に近い形で作成した料紙と為ります。
使用しております和紙は、本鳥の子・雁皮・本楮紙などになります。墨の濃淡、筆の背腹、しなやかな細い線も書ける様加工を施してあります


レプリカ料紙 体験学習イメージ

慶長遣欧使節団に持たせた書状の料紙を再現したものです。伊達政宗が、交易契約の成功を願って、支倉常長に託した書簡の料紙です。書状としては豪華絢爛で、かなり大きな物でした
(右の写真はその一部分です)
原紙は国産楮、雁皮混合の手漉き和紙を使用しております。200年は持つ事を想定して作った物ですが、保存状態さえ好ければ、多分千年は持たせることが可能と思われます。
題材の白銀の花は葛をモチーフにした物で、萩や豌豆と同じマメ科の植物です。葛は可憐というよりは力強い野草ですが、花穂だけを見ると観賞にも堪え得る紫花のものが多くなります。


新技法作品

英語学習イメージ

右の写真は椿を題材にして、金銀の砂子で絵を描いたものです。蒔絵の技法とほぼ似たようなものですが、蒔絵と違って彫り込んで金銀を落し込む訳にはゆかず、紙面上の凹凸をできるだけ少なくして、多過ぎず少な過ぎずの丁度良い塩梅が必要になります。勿論その上にもキチンと墨が乗るように制作されていることが必要ですので、そのような加工処理が施されております。平安時代には金泥・銀泥を駆使した下絵装飾料紙は有りましたが、金銀青金の砂子を用いて、グラデーションの美を表現したものはあまり見かけません。

伝統伎法との融合作品

英語学習イメージ

和紙の帯・下には帯に加工前の料紙と、帯になるまでの糸への工程が展示してあります。